●HPV(ヒトパピローマウイルス)ウイルスに感染し、イボとなる疾患。
●自覚症状が無いことが多い。
●患部切断の対処療法しかない為再発を繰り返す場合が多々ある。
ヒトパピローマウイルス(HPV:人乳頭腫ウイルス)が原因となり、接触によって皮膚や粘膜の小さな傷から侵入し3週から数ヶ月の期間の後、皮膚にイボ状の突起や隆起性を作り、放置すると少しずつ大きくなり、数も増えてきます。イボは手術で取り除くことはできますが、ウイルス自体を完全に取り除くことは難しく、再発する可能性が高いSTD(性病)です。妊婦の方は妊婦検診を受けることにより、出産時の母子感染を防ぐことができます。
●女性の主な症状
・陰部や肛門周囲に発生します。
・妊娠中の女性はおりものが多いとコンジロームが多数発生しやすい。
●男性の主な症状
・陰茎、肛門周囲に発生しする。
・包茎の男性では巨大な尖形コンジローム(コンジローマ)が出現することもあります。
男性、女性、ともに同じような症状が出ます。うすピンク色または茶色のニワトリのトサカ状か乳頭状(おわんを伏せた形)のイボができます。軽い痛みや痒みがある場合もありますが、自覚症状はほとんどありません。また男女とも肛門や肛門周辺、尿道口にできることもあります。女性の場合は大小陰唇、膣前庭、膣、子宮頸部、男性に場合は陰茎、亀頭、包皮の内側、陰のうなどに症状が現れます。イボが増えると治療が大変になるので早めに医療機関へ行くことをお勧めします。
ヒトパピローマウイルス(HPV:人乳頭腫ウイルス)には100種類上のタイプがあり、ヒトパピローマウイルスによって引き起こさされる疾患は尖圭コンジローマ、ボーエン様丘疹症、子宮頸がんなどがあります。
男性性器にできる1ミリぐらいのイボの中には、脂線がイボのようになったものの場合があります。これは尖圭コンジローマではありません。
全ての性行為(セックス、アナルセックス、オーラルセックス)で感染
性行為によって広まるヒトパピローマウイルス(HPV)6型、11型の感染により引き起こされます。このウイルスに感染した人がすべてすぐに発症するわけではなく、ウイルスが体内に潜んでいるだけの人がかなりいるといわれています。そのため、うつされた相手がはっきりしない場合も多くみられます。オーラルセックスにより咽頭感染(のど)する可能性があります。悪性型HPVの感染は、口腔がんの発生の可能性につながるといわれています。
感染してしまったら・・・
発症までは3週間~8ヶ月間。症状が出てウイルスを採取できるようになったら検査可能。
自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合が多く見られるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります。
※尖圭コンジローマをお調べする検査キットは弊社にはございません。
医療機関を受診するにあたって
もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。
男性は泌尿器科・皮膚科・性病科、女性は婦人科(産婦人科)・皮膚科・性病科で治療を受けます。
治療方法
基本的に外科治療(切除)、軟膏を処方する場合もあります。
治療によって一時的に表面上のイボ(腫瘍)は消えますが、ウイルスは周囲の皮膚に潜んでいるため20~50%は再発されると言われています。治療後、最低3ヵ月は様子を見守りましょう。
予防しましょう!
コンドームの使用で感染は予防できますが、尖圭コンジローマのイボの広がり具合によって完全に予防できるわけではありません。まず、見た目でわかりやすいですから、違和感がある場合は行為自体を避けましょう。
また、尖圭コンジローマ発症の主な原因であるHPV6及び11型の感染を予防するワクチンがあるので詳しくは医師にご相談ください。