●一度感染すると抗体が作られて、再感染することはありません。
●A型肝炎ウイルス(HAV)は、経口感染によって感染し、集団発生します。
●急性肝炎の中で症状が強い肝炎とされています
A型肝炎ウイルスは便の中に排出され、飲食物などを経由して口から感染するウイルスです。 A型肝炎ウイルスの感染力はきわめて強く、生の魚介類(特にカキ)や衛生状態の悪い土地での生水からの感染も報告されています。又、幼児や小児のの場合は感染しても自覚症状が乏しいため、幼小児からの二次感染もあります。
●男女とも同じような症状が出ます
・発熱や倦怠感
・食欲不振
・嘔気、嘔吐など
風邪の症状に似た症状がでます。その後、黄疸や肝腫大があらわれます。
これらの症状は、大体1~2週間続き、軽快していきます。
※A型肝炎ウィルスは、一過性感染のみでキャリア状態にはならず、感染しても予後は比較的良好
で、慢性肝炎や肝硬変へはなりません。又、A型肝炎は、一度感染するとA型肝炎ウィルスに対
する抗体が作られて、この抗体は、生涯なくなることはないので、A型肝炎に再感染することは
ありません。
オーラルセックスなどで口から感染
性行為ではアナルセックスやオーラルセックスにより、口からウイルスが入って感染するので、同性愛者の間でも発症する病気です。なお慢性化したり死に至ることは極めてまれです。
感染してしまったら・・・
発症まで約1ヶ月。症状が出てからの検査になります。
自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合もあるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります。
※A型肝炎をお調べする検査キットは弊社にはございません。
医療機関を受診するにあたって
もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。
男性、女性ともに内科(消化器内科)を受診してください。
治療方法
検査数値が異常に高い場合、また黄疸などの症状がある場合は、入院して経過を観察します。
基本的には特別な治療はせず、安静にして経過を観察することが必要です。
食事が摂れないなどがあれば、点滴などの対症療法を行ないます。
予防しましょう!
A型肝炎は経口感染です。手洗いや食材の加熱など、食中毒予防を励行することが大切です。
海外へ渡航(特に上下水道の整備が整っていない地域)する時は、水道水や井戸水は飲まない。また、生野菜や生の魚介類など、生ものをさけ、加熱調理された飲食物の摂取。
ワクチンによる予防が可能です。日本では16歳以上の方は任意で接種できますので、A型肝炎流行地域へ渡航予定の方は医療機関にご相談ください。